臨 時 農 業 生 産 情 報 (高温に対する技術対策) 平成22年8月27日 青森県「攻めの農林水産業」推進本部 仙台管区気象台が8月24日に発表した「高温に関する異常天候早期警戒情報(東北地方)」によると、8月 29日頃からの10日間程度、気温が平年よりかなり高くなる見込みとなっています。 このため、次の事項に留意し、農作物の栽培管理に万全を期してください。 1 水 稲 (1)刈取適期の目安となる出穂後積算気温960度に到達する日が、県内各地で平年に比べて概ね10日~ 14日程度早まると予想されるので、以下の点に注意し、高品質・良食味米生産に努める。 ア 刈遅れて、胴割粒や茶米の発生による品質低下を招かないよう、出穂後積算気温を目安に、籾の登熟程 度を見極めて、適期刈取りを行うこと。 イ コンバインや乾燥・調製施設の清掃・点検や試運転など、収穫の準備作業を早めに実施すること。 2 野菜・花き (1)軟腐病やハダニなど病害虫の早期発見・早期防除に努める。また、野菜で軟腐病等が発病した株について は早めに抜き取るなどして処分する。 (2)生理障害が見られる場合は、必要に応じて葉面散布を行う。 (3)果菜類では、草勢を保つため追肥を行うほか、不良果、被害果を早めに取り除く。 (4)施設栽培では、換気や寒冷紗被覆など温度管理の徹底を図るほか、かん水は土壌水分に留意し、地温低下 のため少量・多回数にする。 (5)花きで短日処理を行っている場合は、被覆資材の夜間解放を行い、内部が高温にならないよう管理する。 3 りんご等果樹 (1)果実等の日焼け防止のため、各樹種とも摘葉は最小限に控え、過度な徒長枝の整理を避ける。 (2)日焼けによる障害果や肥大の劣る果実は、見直し摘果を徹底して、果実品質の向上を図る。 (3)早生種では、着色の進みが遅れる場合があるので、果肉の熟度などに合わせて適期収穫に努め、収穫した 果実は速やかに冷蔵施設に搬入する。 4 畜 産 (1)畜舎の防暑対策 ア 西日や隣接する建物からの反射熱の侵入を防止するため、日除けを設けたり畜舎の屋根や畜舎内に散 水・放水する等により舎内温度を下げる。 イ 窓を開放したり換気扇・送風機などを利用して、舎内の換気を良くする。 (2)家畜の飼養管理 ア 朝、夕の涼しい時に飼料を給与する。また、給与回数を増やし乾物摂取量を高める。 イ 過密飼育を避け、ストレスの軽減を図る。 ウ 新鮮な冷水を常に飲めるようにする。 エ 特に、乳用牛では乳量や乳成分が下がる傾向にあるので、栄養価が高く、嗜好性の良い一番牧草などを 給与するとともに、ビタミンやミネラル等も不足しないよう補給する。また、種雄豚は造精機能が低下す るので、交配は涼しい時を選び、供用は週2回程度とする。 (3)放牧牛の管理 ア 放牧は、木陰のある牧区を使うか、できるだけ涼しい時間帯に行う。 イ 新鮮な冷水を常に飲めるようにするとともに、栄養価が高く、嗜好性が良い飼料やミネラルを与える。 ウ 行動をよく観察し、異常牛の早期発見・早期治療に努める。 5 農作業(熱中症の予防) (1)日中の暑い時間帯は作業を避けるとともに休憩をこまめに取る。 (2)通気性の良い作業着や帽子を着用し、汗で失われる水分や塩分を十分に補給する。 ┌──────────────────────┐ │報道機関用提供資料 │ ├──────┬───────────────┤ │ │農産園芸課 │ │ │稲作振興グループ 舘山主幹 │ │担 当 課 │野菜・畑作物振興グループ 原主幹│ │担当者 │りんご果樹課 │ │ │生産振興グループ 小笠原主査 │ │ │畜産課 │ │ │経営支援グループ 梶田技師 │ ├──────┼───────────────┤ │電話番号 │直通 017-734-9481 │ │ │内線 3460 │ ├──────┼───────────────┤ │ │農林水産部 │ │報道監 │ │ │ │小山内農商工連携推進監(次長)│ │ │ │ │ │内線 3181 │ └──────┴───────────────┘ 【おしらせ】 青森県では、臨時農業生産情報をパソコンや携帯電話にメール配信するサービスを実施して います。青森県農業情報のホームページ「アップルネット」からお申し込み下さい。
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