臨 時 農 業 生 産 情 報 (台風15号に対する事後技術対策) 平成23年9月23日 青森県「攻めの農林水産業」推進本部 9月22日未明にかけて本県に接近した台風15号の影響で、水田の冠水やりんご園地の樹冠浸水、鶏舎への 浸水など広範囲にわたる被害が発生しました。 今後、被害を最小限に止めるため、次の点に留意して、被害の拡大防止に努めてください。 1 りんご等果樹 (1)園地に停滞している水は、速やかに排水するとともに、土壌中の過剰水は、排水溝に集め、ポンプで汲み 上げる。 (2)冠水した園地では、できるだけ早く、果実や葉に付着したゴミを取り除き、泥を清水で洗い落とす。ま た、有袋果は除袋してから、これらの管理を行う。 (3)傷ついたり腐敗した果実は、速やかに取り除く。 (4)土砂の堆積が激しい場合は、樹の根元の土砂を取り除く。 (5)堆積土があった園地では、翌年の施肥は控え目にする。 (6)落下した果実は、農薬使用基準上の問題がないことを確認の上、熟度、傷の程度に応じて生食用、加工用 に仕向ける。 (7)倒木は、早めに起こして支柱で支える。枝が裂けた場合、回復可能なものは、その先の枝量を減らし、ロ ープやかすがい、支柱などで固定する。 (8)ぶどうのハウスや垣根、なし棚等が破損・倒壊した場合は、速やかに補修する。 2 水稲 (1)排水を急ぎ、穂に付着した泥は、清水で洗い落とすなどして、速やかに刈り取りする。 (2)穂発芽等による品質低下が懸念されるので、冠水していないほ場との仕分け刈りを行う。また、倒伏した ほ場では、稲株を引き起こし、4~5株ごとに止葉の基部を束ね、穂発芽等の増加防止を図る。 3 畑作・野菜・花き (1)冠水等があったほ場では、排水ポンプや溝切り等によりできる限り速やかに排水するとともに、作物に付 着したゴミを取り除き、泥を清水で洗い落とす。 (2)ながいも等の支柱が倒れたり、穴落ちしている場合は、速やかに修復する。 (3)果菜類では、根痛みによる草勢低下を防ぐため、摘果や若どりにより着果負担を軽減する。 (4)強風や冠水等により損傷を受けた作物は、病害虫が発生しやすくなるので防除を徹底する。 4 畜産 (1)飼料畑や畜産施設に停滞した水は、速やかに排水する。 (2)ロールベールサイレージのストレッチフィルムが破損した場合は、破損部分を直ちに補修するとともに、 できるだけ早く家畜に給与する。 (3)倒伏・折損が著しく、回復の見込みがないサイレージ用とうもろこしは、速やかにサイレージ調製する。 この場合、原料水分が高いので、水分70%程度になるようビートパルプなどを添加する。 (4)必要に応じて消毒等の家畜伝染病の発生予防措置を行う。 (5)冠水等の被害を受けた飼料を給与する場合は、家畜の生産性低下に注意する。
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