臨 時 農 業 生 産 情 報 (高温に対する技術対策) 平成24年8月22日 青森県「攻めの農林水産業」推進本部 仙台管区気象台が8月21日に発表した「高温に関する異常天候早期警戒情報(東北地方)」によると、8月 26日頃からの7日間程度、気温が平年よりかなり高くなる見込みとなっています。 このため、次の事項に留意し、農作物の栽培管理等に万全を期してください。 1 水 稲 (1) 登熟期前半(出穂後15日間)の高温により、乳白米の発生が懸念されるので、その期間は水の入れ替え や可能であればかけ流しを行い、水温・地温の低下を図る。 (2) 早すぎる落水は、胴割米の発生を助長するため、落水時期は、湿田では出穂後20~25日、乾田では出 穂後30~35日を目安とする。 2 野菜・花き (1) 施設栽培では、換気や寒冷紗被覆など温度管理の徹底を図るほか、かん水は土壌水分に留意し、地温低下 のため少量・多回数にする。 (2) 果菜類では、草勢を保つため追肥を行うほか、不良果、被害果を早めに取り除く。また、老化葉、黄色葉 を中心に摘葉を実施し、水分の蒸散抑制に努める。 (3) 花きで短日処理を行っている場合は、被覆資材の夜間解放を行い、内部が高温にならないよう管理する。 (4) 軟腐病やハダニなど病害虫の早期発見・早期防除に努める。また、軟腐病等が発病した株については早め に抜き取るなどして処分する。 (5) 生理障害がみられる場合は、必要に応じて葉面散布を行う。 3 りんご等果樹 (1) 果実等の日焼け防止のため、各樹種とも摘葉は最小限にとどめ、過度な徒長枝の整理を避ける。 (2) 支柱入れや枝吊りは、日焼けが発生しないよう気象情報に十分注意する。 (3) 日焼けによる障害果や肥大の劣る果実は摘み取り、果実品質の向上を図る。 (4) 早生種では、着色の進みが遅れる場合があるので、果肉の熟度に合わせた適期収穫に努め、収穫した果実 は速やかに冷蔵施設に搬入する。 4 畜 産 (1) 畜舎の防暑対策 ア 西日や隣接する建物からの反射熱の侵入を防止するため、日除けを設けたり畜舎の屋根や畜舎内に散 水・放水する等により舎内温度を下げる。 イ 窓を開放したり換気扇・送風機などを利用して、舎内の換気を良くする。 (2) 家畜の飼養管理 ア 朝、夕の涼しい時に飼料を給与する。また、給与回数を増やし乾物摂取量を高める。 イ 過密飼育を避け、ストレスの軽減を図る。 ウ 新鮮な冷水を常に飲めるようにする。 エ 特に、乳用牛では乳量や乳成分が下がる傾向にあるので、栄養価が高く、嗜好性の良い一番牧草などを 給与するとともに、ビタミンやミネラル等も不足しないよう補給する。また、種雄豚は造精機能が低下す るので、交配は涼しい時を選び、供用は週2回程度とする。 (3) 放牧牛の管理 ア 放牧は、木陰のある牧区を使い、ミネラルの補給を欠かさないようにするとともに、常に新鮮な冷水を 飲めるようにする。 イ 行動をよく観察し、異常牛の早期発見・早期治療に努める。 5 農作業(熱中症の予防) (1) 日中の暑い時間帯は作業を避けるとともに休憩をこまめに取る。 (2) 通気性の良い作業着や帽子を着用し、汗で失われる水分や塩分を十分に補給する。
0822臨時農業生産情報(高温に対する技術対策).pdf (20KB)
0822臨時農業生産情報(高温に対する技術対策).jtd (42KB)