臨時情報

臨時農業生産情報(台風11号及びその後の高温等に対する技術対策)

農産園芸課2015/07/31
              臨 時 農 業 生 産 情 報
         (台風11号及びその後の高温等に対する技術対策)


                                   平成27年7月17日
                            青森県「攻めの農林水産業」推進本部


 台風11号は、7月18日に日本海上で熱帯低気圧に変わり、7月18日夜から19日朝にかけて東北地方を
通過する見込みです。
 本県に接近するころには勢力が弱まりますが、通過する前後は風が強まり、大雨となる可能性があります。
 また、仙台管区気象台発表(7月16日14時30分)の「高温に関する異常天候早期警戒情報(東北地
方)」によると、気温の高い状態が7月21日頃から約1週間続く見込みです。
 今後の気象情報に十分注意し、強風や大雨、その後の高温等による農作物への被害の未然防止と軽減に努めて
ください。

【台風11号に対する技術対策】
1 共通の対策
  地盤が緩み崩壊の恐れがある農地や林地、農道や林道及び増水中の河川や水路などでは、事故に巻き込まれ
 ないよう十分注意するとともに、異常を発見した場合は、市町村等へ連絡する。

2 りんご等果樹
(1)速やかに防風ネットを張り、破れている部分は補修する。
(2)収穫適期に達した果実は、速やかに収穫する。
(3)ぶどうの垣根、なし棚、ハウス施設等は、支柱等で補強する。収穫を終えた施設は、速やかに被覆資材を
  除去する。
(4)りんごのわい化樹や幼木は、支柱への結束状況を点検し、ゆるんでいる場合再度結束する。

3 水 稲
  浸水や冠水被害防止のため、排水溝の清掃や補修、畦畔の補強を行う。

4 畑作・野菜・花き
(1)ほ場や施設周辺に排水溝を設けるなど排水に努める。
(2)ビニールハウスやトンネルでは、倒壊したり被覆資材が飛散しないよう施設の点検、補修を行うととも 
  に、マイカ線や支柱などで補強する。
(3)ながいもなどの支柱は、倒れないように補強する。
(4)マルチ資材は、飛散しないよう土でしっかり固定する。
  
5 畜産
(1)低地や排水の悪い飼料畑は、排水溝を設けるなどの排水対策を行う。
(2)ロールベールサイレージはストレッチフィルムの破損を防ぐため、シート等で覆う。
(3)畜舎等は、破損を防ぐため、支柱等で補強するとともに、シャッターや窓などを完全に閉める。

6 農地・農業用施設
(1)ため池は、貯水位が高い場合には放流して水位を十分に低下させておくとともに、洪水吐、水門等を点検
  し、通水の阻害となる土砂、ゴミや流木等の除去に努める。
(2)水路は、水門が適正に閉じているあるいは開いていることを確認し、通水の阻害となる土砂、ゴミや流木
  等の除去に努める。

【高温等に対する技術対策】
1 水 稲
(1)用水不足が懸念されることから、こまめな水管理に努めるほか、番水制の実施等を検討する。
(2)排水路の水が再利用可能な地域は、必要に応じてポンプ揚水等を行い、効率的な水利用に努める。
(3)地域全体で節水を心がけながら、畦畔や水尻を補修し、漏水防止に努める。

2 畑作・野菜・花き
(1)転作大豆等では、必要に応じてうね間かん水を行う。
(2)施設栽培では、換気や遮光資材などによる温度管理を徹底する。
(3)トマト等のハウス栽培では、生育に応じた追肥とかん水を行い、草勢を維持する。
(4)花きのハウス栽培では、マルチなどにより乾燥防止に努め、生育ステージに応じてかん水する。
(5)高温・乾燥が続くと、ハダニ類、アブラムシ類、うどんこ病等の発生が多くなるので、早期発見、早期防
  除に努める。

3 りんご等果樹
(1)徒長枝の整理、支柱入れや枝つりなどは、日焼けが発生しないよう高温時の作業をひかえる。
(2)苗木や若木は乾燥の影響を受けやすいので、園地の状況を確認し、乾燥している場合は1㎡当たり20
  リットル程度かん水する。
(3)草からの蒸散を防ぐため、草刈りをこまめに行い、樹冠下に敷き草をする。

4 畜 産
(1)畜舎の防暑対策
  ア 窓を開放したり換気扇や送風機を利用して、舎内の風通しを良くする。
  イ 日除けの設置や屋根への散水・放水等により舎内温度を下げる。
(2)家畜の飼養管理
    ア 飼料給与は、朝・夕の涼しい時間帯に行うほか、給与回数を増やすことで乾物摂取量を高める。
  イ 新鮮な冷水を常に飲めるよう飲水環境を整える。
  ウ 乳用牛では特に、乳量や乳成分の低下を防ぐため、良質の一番草を給与し、ビタミンやミネラルの補給
   に努める。また、種雄豚の交配は涼しい時を選び、供用は週2回程度とする。
  エ 鶏は、十分に飲水させるとともに、夜間に給餌するなど、給餌時間を変える方法も有効である。

(3)放牧牛の管理
  ア 放牧は、木陰のある牧区を使い、ミネラルの補給を欠かさないようにするとともに、常に新鮮な冷水を
   飲めるようにする。
  イ 放牧牛の行動をよく観察し、異常牛の早期発見・早期治療に努める。

5 農作業(熱中症の予防)
(1)日中の暑い時間帯は作業を避けるとともに休憩をこまめに取る。
(2)通気性の良い作業着や帽子を着用し、汗で失われる水分や塩分を十分に補給する。 


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