臨時農業生産情報(大雨に対する技術対策)

臨時農業生産情報(大雨に対する技術対策)

令和2年9月11日
青森県「攻めの農林水産業」推進本部

青森地方気象台発表(令和2年9月11日16時54分)「大雨に関する青森県気
象情報第1号」によると、青森県では、12日から14日頃にかけて前線が東北地方
に停滞するため、三八上北を中心に大雨となる所がある見込みです。

今後、農作物への影響が懸念されますので、気象情報に十分注意し、次の点に留意
して、被害の拡大防止に努めてください。

なお、ほ場の見回り等については、危険な場所には近づかず、安全を十分確保して
慎重に行ってください。

(事前対策)
1 共通の対策
地盤が緩み崩壊の恐れがある農地・林地及び農道・林道並びに増水中の河川などでは、
事故に巻き込まれないよう十分注意するとともに、異常を発見した場合は、速やかに市町村等へ連絡する。

2 りんご等果樹
低地や排水不良の園地では、排水溝を設けるなどの排水対策を行う。

3 水稲
浸水・冠水被害防止のため、排水路の清掃や補修を行う。

4 畑作・野菜・花き
ほ場や施設周辺に排水溝を設けるなどの排水対策を行う。

5 畜産
(1)低地や排水の悪い飼料畑は、溝を設けるなどの排水対策を行う。
(2)畜舎に雨水が流入した場合に備え、除ふん作業を済ませ、紙袋の飼料などは浸水しない場所に移動しておく。

6 農地・農業用施設
(1)ため池は、貯水位が高い場合には放流して水位を十分に低下させておくとともに、
洪水吐、水門等を点検し、通水の阻害となる土砂、ゴミや流木等の除去に努める。
(2)水路は、水門が適正に閉じているあるいは開いていることを確認し、通水の阻害となる土砂、
ゴミや流木等の除去に努める。

(事後対策)
1 共通の対策
浸水や冠水したほ場・園地では、明きょやポンプにより速やかに排水する。

2 りんご等果樹
園地に水が溜まった場合は排水を行う。

3 水稲
(1)土砂が流入した場合は、速やかに取り除く。
(2)適期刈取に支障のないよう、排水を徹底する。
(3)倒伏した場合は、できるだけ早く株おこしを行う。

4 畑作・野菜・花き
(1)ながいも等のほ場で、穴落ちした場合は、速やかに修復する。
(2)果菜類で冠水等した場合は、草勢の低下を防ぐため、摘果や早採りで着果負担
を軽減する。
(3)浸水・冠水等により損傷を受けた場合は、薬剤を散布し病害の防除に努める。

5 畜産
(1)畜舎が浸水した場合は、家畜伝染病の発生を予防するため、消毒を徹底する。
(2)ロールベールサイレージのストレッチフィルムが破損した場合は、破損部分を
速やかに補修するとともに、できるだけ早く家畜に給与する。
(3)冠水等の被害を受けた飼料は、品質を見極め、十分注意して給与する。

6 農地・農林業用施設
(1)農地・林地・農林業用施設が被災した場合は、速やかに被災状況を市町村へ報
告する。
(2)被災した農地・林地及び農林業用施設は、身の安全を確保した上で、シートで
被災箇所を覆うなど、被害が拡大しないよう努める。

200911 臨時農業生産情報(大雨に対する技術対策)

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