臨時農業生産情報(風雪及び大雪に対する技術対策)
令和2年12月25日
青森県「攻めの農林水産業」推進本部
仙台管区気象台発表(令和2年12月24日14時30分)の「低温と大雪に関す
る早期天候情報(東北地方)」によると、東北地方の気温は、30日頃から強い寒気
が流れ込むためかなり低くなり、東北日本海側を中心に降雪量がかなり多くなる可能
性があります。
今後の気象情報に十分留意し、被害の未然防止、軽減及び拡大防止に努めてくださ
い。
【事前対策】
1 野菜・花き等のハウス
(1)冬期間利用しないハウスは、できるだけビニールを外しておく。
(2)倒壊したり被覆資材が飛散しないようハウスの点検、補修を行うとともに、マ
イカ線や支柱などで補強する。
(3)野菜・花き等を栽培しているハウスでは、ハウス内を密閉し、保温資材で保護
するなど温度管理に十分注意する。
(4)ハウスの倒壊を防ぐため、ハウスに積もった雪は早めに下ろす。また、ハウス
内を暖房して融雪を促し、落雪を容易にする。
2 りんご等果樹
(1)苗木やわい性台樹の幼木は支柱を立てて、枝をひもなどで結束する。
(2)成木では、雪害を受けそうな大枝には支柱を入れる。また、枝や樹幹が裂開し
ている樹は、「かすがい」や「ボルト」で補強する。
(3)剪定予定の枝で雪の沈下等によって折れそうな場合は、大枝単位で切り取り、
直ちに切り口にバッチレートを塗布する。
(4)大雪の際は、雪が新しいうちに、樹上の雪下ろしや雪に埋もれた枝先を抜き上
げる。
3 畜産
(1)ロールベールサイレージは、ストレッチフィルムの破損を防ぐため、シート等
で覆う。
(2)畜舎等は、破損を防ぐため支柱等で補強するとともに、シャッターや窓などを
完全に閉める。
【事後対策】
1 野菜・花き等のハウス
(1)ハウス側面に積もった雪は、速やかに除排雪する。
(2)ハウスが倒壊または破損した場合は、速やかにパイプの修復・補強やビニール
等の張り替えを行い、保温に努め、農業共済に加入しているハウスについては、
損害評価を受けるなど農業共済組合と連携を密にして早期の復旧に努める。
(3)寒締めほうれんそうなど収穫できる作物は、速やかに収穫する。
2 りんご等果樹
(1)枝が折れている場合は、折れている部分まで切り戻し、傷口が広がらないよう
にする。
(2)主枝が裂開し修復可能な場合は、支柱等で固定し、傷口が広がらないようにす
るとともに、枝の量を減らし、負担を軽くする。
3 畜産
(1)積雪による畜舎等の倒壊を防ぐため、屋根の雪下ろしを行う。
(2)フィルム製の屋根材を使用している堆肥舎等については、施設側面の除排雪を
行う。