臨時農業生産情報(大雨に対する事後技術対策)
令和4年8月4日
青森県「攻めの農林水産業」推進本部
8月2日からの大雨により、水田やりんご園地等で浸水・冠水などがみられている ことから、次の点に留意して、被害の拡大防止に努めてください。
なお、ほ場の見回り等については、危険な場所には近づかず、安全を十分確保して 慎重に行ってください。
1 共通の対策
(1)地盤が緩み崩壊の恐れがある農地・林地及び農道・林道並びに増水中の河川などには、絶対に近寄らないようにし、異常を発見した場合は、速やかに市町村等へ連絡する。
(2)浸水や冠水したほ場・園地では、明きょやポンプにより速やかに排水する。
2 水 稲
(1)土砂が流入した場合は、速やかに取り除く。
(2)畦畔や用排水路が破損した場合は、速やかに補修する。
(3)倒伏した場合は、できるだけ早く株起こしを行う。
(4)冠水したほ場では、できるだけ動力噴霧機等で散水し、稲に付着した泥を洗い 流す。
3 りんご等果樹
(1)河川の増水により園地が水に浸った場合は、今後水位の上昇がないか確認し、園地から水が引いて、安全が確保できた後に作業を行う。
(2)園地に溜まった水は、速やかに排水する。
(3)園地に流入した土砂は、速やかに取り除く。
(4)冠水した園地では、速やかに果実や葉に付着したゴミを取り除き、泥を清水で洗い落とす。また、有袋果は除袋してから、これらの管理を行う。
(5)傷付いたり腐敗した果実は、速やかに取り除く。
(6)「夏緑」など極早生種の収穫に際して、水に浸かった果実は区別して収穫する。
(7)園地の土が乾燥したら、できるだけ耕起し、通気性及び透水性を良くする。
4 野菜・花き・畑作
(1)ながいも等のほ場で、「穴落ち」した場合は、速やかに修復する。
(2)果菜類で冠水した場合には、動力噴霧機で散水した後、マルチを除去して、株元を乾かし、根の回復を図るとともに、冠水した果実は早急に取り除く。また、 浸水した場合は、草勢の低下を防ぐため、摘果や早採りで着果負担を軽減する。
(3)露地で種子が流出したほ場は、再度は種を行う。
(4)降雨により肥料の流亡が考えられる場合には、速効性の窒素やカリ肥料を追肥する。
(5)浸水・冠水などにより損傷を受けた場合は、病気が発生しやすくなるので、蔓延しないよう、薬剤散布する。
(6)大豆のほ場では、排水後、明きょの補修を行う。
5 畜産
(1)飼料畑に停滞している水は、速やかに排水する。
(2)畜舎が浸水した場合は、家畜伝染病の発生を予防するため、消毒を徹底する。
(3)浸水等の被害を受けた飼料は、品質を見極め、十分注意して給与する。
6 農地・農林業用施設
(1)農地・林地・農林業用施設が被災した場合は、速やかに被災状況を市町村へ報告する。
(2)被災した農地・林地及び農林業用施設は、身の安全を確保した上で、シートで被災箇所を覆うなど、被害が拡大しないよう努める。