臨時農業生産情報(大雨に対する技術対策及び新型コロナウイルス感染防止対策等)
令和4年8月8日
青森県「攻めの農林水産業」推進本部
青森地方気象台発表(2022年8月8日5時30分)「大雨と雷及びひょうに関 する青森県気象情報 第1号」によると、前線や暖かく湿った空気の影響により、9日は大雨となる所がある見込みで、その後も13日頃まで大雨が予想されています。
今後の気象情報に十分注意し、次の点に留意して、被害の未然防止と軽減に努めて ください。
なお、ほ場の見回り等については、危険な場所には近づかず、安全を十分確保して 慎重に行ってください。
【事前対策】
1 共通の対策
地盤が緩み崩壊の恐れがある農地・林地及び農道・林道並びに増水中の河川などには絶対に近寄らないようにし、異常を発見した場合は、速やかに市町村等へ連絡する。
2 水稲
畦畔の補強を行い、排水口を調節するとともに、排水路の点検・整備を徹底する。
3 りんご・特産果樹
低地や排水不良の園地では、排水溝を設けるなどの排水対策を行う。
4 野菜・花き・畑作
施設周辺やほ場に排水溝を設け、排水対策に努める。
5 畜産
(1)低地や排水の悪い飼料畑は、排水溝を設けるなどの排水対策を行う。
(2)畜舎に雨水が流入した場合に備え、除ふん作業を済ませ、紙袋の飼料などは浸水しない場所に移動しておく。
6 農地・農林業用施設
(1)ため池は、貯水位が高い場合には放流して水位を十分に低下させておくとともに、洪水吐、水門等を点検し、通水の阻害となる土砂、ゴミや流木等を除去する。
(2)水路は、水門が適正に閉じている、あるいは開いていることを確認し、通水の阻害となる土砂、ゴミや流木等を除去する。
【事後対策】
1 共通の対策
(1)地盤が緩み崩壊の恐れがある農地・林地及び農道・林道並びに増水中の河川などには、絶対に近寄らないようにし、異常を発見した場合は、速やかに市町村等へ連 絡する。
(2)浸水や冠水したほ場・園地では、明きょやポンプにより速やかに排水する。
2 水稲
(1)土砂が流入した場合は、速やかに取り除く。
(2)畦畔や用排水路が破損した場合は、速やかに補修する。
(3)倒伏した場合は、できるだけ早く株起こしを行う。
(4)冠水したほ場では、できるだけ動力噴霧機等で散水し、稲に付着した泥を洗い流す。
3 りんご・特産果樹
(1)河川の増水により園地が水に浸った場合は、今後水位の上昇がないか確認し、園地から水が引いて安全が確保できた後に作業を行う。
(2)園地に溜まった水は、速やかに排水する。
(3)園地に流入した土砂は、速やかに取り除く。
(4)冠水した園地では、速やかに果実や葉に付着したゴミを取り除き、泥を清水で洗い落とす。また、有袋果は除袋してから、これらの管理を行う。
(5)傷付いたり腐敗した果実は、速やかに取り除く。
(6)水に浸かった果実は区別して収穫する。
(7)園地の土が乾燥したら、できるだけ耕起し通気性及び透水性を良くする。
(8)倒木は早めに起こして、支柱を立てて結束する。
4 野菜・花き・畑作
(1)ながいも等のほ場で、「穴落ち」した場合は、速やかに修復する。
(2)果菜類で冠水した場合には、泥を清水で洗い流し、マルチの裾を上げて、株元を乾かし、根の回復を図るとともに、冠水した果実は早急に取り除く。また、浸水した場合は、草勢の低下を防ぐため、摘果で着果負担を軽減する。
(3)露地で種子が流出したほ場は、再度は種を行う。
(4)降雨により肥料の流亡が考えられる場合には、速効性の窒素やカリ肥料を追肥する。
(5)浸水・冠水などにより損傷を受けた場合は、病気が発生しやすくなるので、蔓延しないよう、薬剤散布する。
(6)大豆のほ場では、排水後、明きょの補修を行う。
5 畜産
(1)飼料畑に停滞している水は、速やかに排水する。
(2)畜舎が浸水した場合は、家畜伝染病の発生を予防するため、消毒を徹底する。
(3)浸水等の被害を受けた飼料は、品質を見極め、十分注意して給与する。
6 農地・農林業用施設
(1)農地・林地・農林業用施設が被災した場合は、速やかに被災状況を市町村へ報告する。
(2)被災した農地・林地及び農林業用施設は、身の安全を確保した上で、シートで被災箇所を覆うなど、被害が拡大しないよう努める。
【新型コロナウイルス感染防止対策】
県内において新型コロナウイルス感染症が拡大しています。農山漁村地域においても、帰省や職場・学校の夏休み等により人が集まる時期であり、感染リスクが高まりますので、今後の繁忙期に備え、感染防止対策を徹底してください。
また、暑い日が続いていますので、農作業中の熱中症対策も徹底してください。
感染リスクが高まる場面
○帰省者、来訪者との飲食
○お盆・お墓参りに伴う実家・親戚宅等での会食・会合
○集落の宵宮
○作業の節目の会合(バーベキュー等)
○作業機械等の共同利用、農業用ハウス内等での作業
対策1 3密(密閉、密集、密接)にならないように工夫しましょう
○ 休憩、夕食時においては、できる限り距離をとって会話等は必要最小限にしましょう。また、こまめに換気し時間をずらすなどの工夫をしましょう。
○ 会食等はできるだけ少人数・短時間で、夜遅くまで出歩かないなど、慎重な行動を心がけましょう。
○ 毎日一緒に作業をしていない方がお手伝いに来た時は、休憩や食事中に会話する際も、マスクを着用しましょう。
○ ハウスや屋内の共同作業では、十分に換気を行いましょう。
○ 軽トラック等による移動時は、マスクを必ず着用し、会話等は必要最小限にしましょう。また、十分に換気を行いましょう。
対策2 体調を確認しましょう
○ 作業前と作業後に、体温を測定し、記録をしましょう。また、複数名で作業する場合は、手洗い、マスク着用を徹底しましょう。
○ 発熱などの風邪症状がある場合や体調が悪い場合は、外出等を控え、青森県臨時Webキット検査センターなどを利用しましょう。
対策3 共同利用機械等の消毒をこまめに行いましょう
○ 農業機械、施設等を共同利用する際は消毒を徹底しましょう。
○ 作業小屋や休憩所など、共同で利用する場合は、ドアノブ、手すり等、人がよく触れるところの消毒や拭き取りを心がけましょう。
【農作業中の熱中症対策の徹底】
対策1 高温時の作業は避けましょう
○ 特に高齢の方は、のどの渇きや気温の上昇を感じづらくなるので、高温時の作業は極力避けましょう。
対策2 単独作業は避けましょう
○ 作業は2人以上で行うか、時間を決めて水分・塩分補給の声がけを行うなど、 定期的に異常がないか確認し合うようにしましょう。
対策3 こめまな休憩と水分補給をしましょう
○ 涼しい日陰などで作業服を脱ぎ、体温を下げましょう。
○ のどが乾いていなくても、20分おきに毎回コップ1~2杯以上を目安に水分補給しましょう。
対策4 適宜マスクを外しましょう
○ 屋外やハウスで、人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合には、マスクを外すようにしましょう。
220808 臨時農業生産情報(大雨に対する技術対策及び新型コロナウイルス感染防止対策等)
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