畑作・野菜・花き生産情報第4号

畑作・野菜・花き生産情報第4号(要約版)
                               令和2年7月20日
                        青森県「攻めの農林水産業」推進本部
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◎大豆ほ場の排水対策を徹底しましょう!
◎ながいもの追肥は、新いもの長さを確認して適期に行いましょう!
◎換気や遮光をこまめに行うなど、ハウス内の適正な温湿度管理に努めましょう!
◎切り花の品質保持のため、収穫は涼しい時間帯に行いましょう!
◎曇天が続く場合は、病害の発生に注意し、予防防除に努めましょう!
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1 大豆
(1)生育は、草丈が平年並みから大幅に長いなど、順調である。
(2)大雨などで滞水しないよう、明きょと排水溝を点検し、排水対策を徹底する。
(3)生育の遅れているほ場では、すみやかに中耕・培土作業を行い、生育量確保に努め
る。
(4)べと病、アブラムシ類及び食葉性害虫などの病害虫は、発生状況を確認して適期防
除に努める。

 

2 ながいも
(1)生育は、萌芽揃期が平年より早く、順調である。
(2)早植栽培(頂芽付1年子)の第1回目の追肥時期は、新いも長5cmを目安とし、第
2回目以降の追肥は、12日~14日間隔で行う。
(3)普通栽培(頂芽切除)の第1回目の追肥時期は、新いも長10~15cmを目安とし、2
回目、3回目の追肥は、10日間隔で行う。
(4)台風など強風や大雨に備え、ネットや支柱の補強など、排水対策を徹底する。

 

3 ばれいしょ
(1)生育は、いも数は平年を上回っているものの、草丈、いも重が平年を下回っている。
(2)曇雨天が続くと、疫病が急激に増加するため、収穫まで期間がある場合は、7~10
日おきに降雨の合間をぬって予防防除を行う。
(3)収穫は、茎葉が黄変し、枯れ上がってから10日後位に行う。

 

4 ごぼう
(1)葉数は平年を下回っているものの、草丈は平年を大幅に上回っており、生育は順調
である。
(2)黒斑細菌病、黒条病、アブラムシ類の発生に注意し、早期発見、早期防除に努める。

 

5 夏だいこん
(1)6月末~7月初めの降雨により、は種作業が一時中断したものの、その後は順調に
作業が進み、出芽も良好である。
(2)軟腐病、キスジノミハムシの防除を徹底し、コナガ、アオムシなどの害虫の発生に
注意し、早期発見、早期防除に努める。

 

6 夏秋トマト(雨よけ栽培)
(1)6月下旬から7月上旬の日照不足の影響により、収穫がやや遅れている。
(2)葉先枯れやガク枯れのほか、窓あき果等が散見される。
(3)灰色かび病、葉かび病を主体に計画的に薬剤散布する。
(4)追肥及びかん水は、水分要求量が高くなる午前8時~9時頃に行う。
(5)高温が続く場合は、軟果に注意しながら、通路にもかん水する。
(6)ハウス内の高温に注意し、サイドの開放と併せて、肩換気やツマ面換気も行う。

 

7 メロン(雨よけ栽培)
(1)トンネル栽培(4月下旬~5月上旬定植)の生育は、着果節位がばらついているも
のの、順調である。
(2)収穫は、着果後の日数や外観、試し切りによる糖度・肉質の状況などから判断し、
収穫遅れにならないようにする。朝夕の果温が低いうちに収穫する。

 

8 ねぎ
(1)生育は、3月下旬定植では、草丈、茎径ともに平年を下回っており、4月下旬定植
では、草丈、茎径が平年を上回っている。
(2)べと病、黒斑病等の早期発見に努め、各病害虫に効果的な薬剤を選択し防除する。
(3)最終培土は、太さ20~22mm、収穫20~30日前を目安に行う。

 

9 夏秋ギク
(1)生育は順調である。
(2)白さび病、アブラムシ類、アザミウマ類等の早期発見・早期防除に努める。
(3)切り前は、出荷先により異なるため事前に確認する。
(4)収穫時に降雨により濡れた場合は、十分に風乾してから箱詰めする。

 

10 秋ギク
(1)生育は順調である。
(2)ハウス内が高温・過湿にならないように管理する。
(3)かん水は、活着まではこまめに、活着後はほ場の乾燥状態を見ながら行う。

 

11 トルコギキョウ
(1)生育は順調である。
(2)ハウス内が高温・過湿にならないように管理する。
(3)不要な側枝は早めに摘み取り、1番花も早めに除去する。
(4)涼しい時間帯に収穫し、速やかに鮮度保持剤による前処理を行う。

 

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◎ほ場を見回るなど農作物の盗難防止に努めましょう。
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◎農作業中は熱中症に気をつけましょう。
1 日中の暑い時間帯は作業を避けるとともに休憩をこまめに取る!
2 通気性の良い作業着や帽子を着用し、汗で失われる水分や塩分を十分に補給する!
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◎『日本一健康な土づくり運動』展開中! ~元気な作物は健康な土が育みます~
土壌診断に基づいた適正施肥や土壌改良は、施肥コストの低減にもつながります!
緑肥を活用し、作物の生育に好適な土壌環境づくりを心がけましょう!
効率よく堆肥を使い、堆肥の肥料成分を考慮した化学肥料の低減に努めましょう!
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◎令和2年度青森県農薬危害防止運動展開中(5月1日~8月31日)
農薬を使用する前には必ず最新の農薬登録内容を確認し、使用基準を守って使用しま
しょう。また、散布の際は周囲に飛散させないよう細心の注意を払いましょう。
クロルピクリン剤など土壌くん蒸剤を使用する際は、住宅、畜舎等に近接する農地で
の使用は避け、薬剤の施用後は速やかにシート(厚さ0.03mm以上または難透過性の資材)
で被覆しましょう。
市販されている除草剤のうち、「非農耕地専用除草剤」は、農作物等の栽培管理に使
用できないので、注意しましょう。
農薬情報(http://www.maff.go.jp/j/nouyaku/n_info/)
農薬登録情報提供システム(https://pesticide.maff.go.jp/
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◎食中毒を防ぐため、生産段階から「野菜の衛生管理」に努めましょう。
1 栽培に使用する水の衛生管理や水質の確保に努めましょう。
2 家畜ふん堆肥は、水分調整や定期的な切り返しを行い、十分発酵させましょう。
家畜ふん中の菌の死滅には、55℃以上の温度が3日以上続いている状態が必要です。
堆肥の製造工程では、この温度条件を確認しましょう。
3 家畜ふん堆肥を野菜栽培に使用する際は、製造工程や熟成度を確認しましょう。確
認できない場合には、堆肥施用から収穫までの期間を、収穫部位が土壌から離れた野
菜は2か月以上、土壌に近い野菜は4か月以上空けましょう。
4 農機具や収穫容器等は清潔な状態を保ち、汚水の流入や野生動物の侵入防止等、栽
培環境の整備にも努めましょう。
※ 野菜の衛生管理指針、家畜ふん堆肥の生産・利用の注意点はこちら

・『栽培から出荷までの野菜の衛生管理指針』(第2版)の公表に伴う家畜ふん堆肥の生産管理の注意点について
https://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/nourin/sanzen/R3yasaieiseikannrishishinn-2hann.html

・野菜の衛生管理について
https://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/nourin/sanzen/yasai_eiseikanri.html

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◎農業保険に加入し、農業経営に万全の備えを!!
農業保険には、農作物共済、園芸施設共済、農業経営収入保険などがあります。自分
の経営にあった保険を選択、加入して、自然災害をはじめとしたリスクに備えましょう。
1 農作物共済、畑作物共済
「農作物共済」は水稲・麦を対象として、「畑作物共済」は大豆・ホップを対象と
して、災害による収穫量の減少に対する損害を補償します。
2 園芸施設共済
「園芸施設共済」はガラス室・プラスチックハウスと附帯施設、施設内農作物を対
象として、災害による施設被害と農作物の損害を補償します。
なお、「園芸施設共済」は生産者部会等の集団で加入すると掛金が割引になる等、
各種割引メニューがあります。
台風前の6月と降雪前の11月は『災害に強い施設園芸づくり月間』です。
昨年度に比べ、補償金額の引上げや小損害に対する補償が手厚くなりますので、災
害に備え「園芸施設共済」に加入しましょう。
3 農業経営収入保険
「農業経営収入保険」は、災害による減収に加え、市場価格の低下など農業者の経
営努力では回避できない理由により販売収入が減少した場合も補償の対象になる総合
的なセーフティネットです。新型コロナウイルス感染症の影響により、収入が減少し
た場合も補償の対象となります。(青色申告の実施が要件)
※ 詳しくは、お近くの農業共済組合までお問い合わせください。
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