畑作・野菜・花き生産情報第6号

畑作・野菜・花き生産情報第6号(要約版)
                             令和2 年9 月1 8 日
                        青森県「攻めの農林水産業」推進本部

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◎共通事項:病害虫防除や、台風・大雨に備えた排水対策を徹底しましょう!
◎大豆の生育はおおむね順調です。適期収穫に向け準備を進めましょう!
◎小麦は、ほ場の排水対策と土づくり、適期は種で越冬前の生育を確保しましょう!
◎ながいもの生育は順調です。にんにくは適期に植え付けましょう!
◎秋ギクの生育は順調です。収穫まで適正な温度管理を徹底しましょう!

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1 大豆
(1)生育はおおむね順調であるが、排水の悪いほ場では生育が劣っているところが見ら
  れる。
(2)台風や大雨などでほ場に滞水しないよう、明きょなどによる排水対策を徹底する。
(3)汚粒の原因となる雑草や青立ち株を収穫前に抜き取るとともに、適期収穫に向けコ
  ンバインなどの準備を進める。

2 小麦
(1)紅色雪腐病の防除のため、薬剤による種子消毒を行う。
(2)土壌pH6.0以下では生育が悪くなるので、苦土石灰等で酸度矯正する。
(3)明きょや弾丸暗きょ、心土破砕などの排水対策を必ず実施する。
(4)は種作業は9月第4~5半旬までに終え、越冬前の生育量を確保する。

 

3 ながいも
(1)いも重が平年並から平年を上回っており、生育は順調である。
(2)葉渋病、ナガイモコガの発生が見られる。
(3)採種ほ場では、ウイルスり病株の抜取りや媒介するアブラムシ類の防除を徹底する。
(4)台風や大雨に備え、ネットや支柱の補強、明きょなどによる排水対策を徹底する。

 

4 にんにく
(1)種苗増殖にあたっては、種苗増殖「専用ほ場」を設置するとともに、JA等から購
  入した「優良種苗」を植え付ける。
(2)植付作業は、気象情報を参考に遅れないよう計画的に進め、10月上旬までに終わる。
(3)黒腐菌核病やチューリップサビダニ等の病害虫防除のため、必ず種子消毒を行い、
  被害種子は絶対に植付けしない。

 

5 秋冬だいこん
(1)葉長、根重とも平年を大幅に上回っており、生育は順調である。
(2)キスジノミハムシ、アブラムシ類等の病害虫の早期発見・早期防除に努める。

 

6 秋にんじん
(1)生育は、根径、根重が平年を下回っており、根部の肥大はやや遅れている。
(2)黒葉枯病、ヨトウムシの早期発見・早期防除に努めるとともに、試し掘りを行い、
  適期に収穫する。

 

7 ごぼう
(1)草丈が平年を上回っており、生育は順調である。
(2)黒斑細菌病などの防除に努める。

 

8 夏秋トマト
(1)11段花房の開花期はおおむね平年並だったが、8月以降の高温により、空洞果や裂
  果などの障害果が見られる。
(2)9月下旬以降は、裂果防止のため、かん水を控え、追肥は中止する。
(3)灰色かび病、葉かび病、タバコガ類、コナジラミ類等の病害虫の防除を徹底する。

 

9 秋ギク
(1)生育は、おおむね順調である。
(2)日中25℃以下、夜間15℃を目標に温度管理を行い、病害虫の早期発見・早期防除に
  努める。
(3)収穫は3分咲きを目安に行う。

 

10 夏秋ギク
(1)日当たりと排水の良いハウスに苗床を作り、親株を伏せ込む2週間前に施肥する。
(2)親株は病害虫の被害が無い健全なものを選び、10月下旬までに伏せ込みを行う。

 

※アップルネット(http://www.applenet.jp/)に本文を掲載しています。

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◎ほ場を見回るなど農作物の盗難防止に努めましょう!

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◎秋の農作業安全運動展開中(8月15日~10月31日)
1 慣れた作業でも油断せず、注意して行いましょう。
2 必ず、作業の合間に十分な休憩を取りましょう。
3 自分を過信せず、無理のない作業を行いましょう。
4 一人での作業は避け、やむを得ず一人で作業を行う場合は、家族に作業場所を伝え、
  携帯電話を持ちましょう。
5 家族や周りの人など、地域全体で注意を呼び掛けましょう。

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◎『日本一健康な土づくり運動』展開中~元気な作物は健康な土が育みます~
 土壌診断に基づいた適正施肥や土壌改良は、施肥コストの低減にもつながります。
 緑肥を活用し、作物の生育に好適な土壌環境づくりを心がけましょう!
 効率よく堆肥を使い、堆肥の肥料成分を考慮した化学肥料の低減に努めましょう!

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◎農薬は適正に使用しましょう。
1 使用する際は、必ず最新の登録内容を確認しましょう。
 【農薬情報】(http://www.maff.go.jp/j/nouyaku/n_info/)
 【農薬登録情報提供システム】(https://pesticide.maff.go.jp/)
2 飛散防止に努め、住宅地等の近隣で使用する際は、事前に周囲に知らせましょう。
3 クロルピクリン剤など土壌くん煙剤を使用する際は、必ず厚さ0.03mm以上又は難透
  過性の被覆資材で被覆しましょう。
4 市販の除草剤には、農作物等の栽培管理に使用できない「非農耕地専用除草剤」が
    あるので、注意しましょう。
5 農薬は使い切りを徹底し、河川等には絶対に捨ててはいけません。

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◎食中毒を防ぐため、生産段階から「野菜の衛生管理」に努めましょう。
1 栽培に使用する水の衛生管理や水質の確保に努めましょう。
2 家畜ふん堆肥は、水分調整や定期的な切り返しを行い、十分発酵させましょう。
  家畜ふん中の菌の死滅には、55℃以上の温度が3日以上続いている状態が必要です。
    堆肥の製造工程では、この温度条件を確認しましょう。
3 家畜ふん堆肥を野菜栽培に使用する際は、製造工程や熟成度を確認しましょう。確
    認できない場合には、堆肥施用から収穫までの期間を、収穫部位が土壌から離れた野
    菜は2か月以上、土壌に近い野菜は4か月以上空けましょう。
4 農機具や収穫容器等は清潔な状態を保ち、汚水の流入や野生動物の侵入防止等、栽
    培環境の整備にも努めましょう。
※ 野菜の衛生管理指針、家畜ふん堆肥の生産・利用の注意点はこちら

・『栽培から出荷までの野菜の衛生管理指針』(第2版)の公表に伴う家畜ふん堆肥の生産管理の注意点について
https://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/nourin/sanzen/R3yasaieiseikannrishishinn-2hann.html

・野菜の衛生管理について
https://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/nourin/sanzen/yasai_eiseikanri.html

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◎農業保険に加入し、農業経営に万全の備えを!!
   農業保険には、農作物共済、園芸施設共済、農業経営収入保険などがあります。自分
の経営にあった保険を選択、加入して、自然災害をはじめとしたリスクに備えましょう。
1 農作物共済、畑作物共済
   「農作物共済」は水稲・麦を対象として、「畑作物共済」は大豆・ホップを対象と
して、災害による収穫量の減少に対する損害を補償します。
2 園芸施設共済
   「園芸施設共済」はガラス室・プラスチックハウスと附帯施設、施設内農作物を対
象として、災害による施設被害と農作物の損害を補償します。
   なお、「園芸施設共済」は生産者部会等の集団で加入すると掛金が割引になる等、
各種割引メニューがあります。
   台風前の6月と降雪前の11月は『災害に強い施設園芸づくり月間』です。
   昨年度に比べ、補償金額の引上げや小損害に対する補償が手厚くなりますので、災
害に備え「園芸施設共済」に加入しましょう。
3 農業経営収入保険
   「農業経営収入保険」は、災害による減収に加え、市場価格の低下など農業者の経
営努力では回避できない理由により販売収入が減少した場合も補償の対象になる総合
的なセーフティネットです。新型コロナウイルス感染症の影響により、収入が減少し
た場合も補償の対象となります。(青色申告の実施が要件)
   ※ 詳しくは、お近くの農業共済組合までお問い合わせください。

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