花き生産情報第2号 平成29年5月18日発表 青森県「攻めの農林水産業」推進本部 ──────────────────────────────────────────── 施設内の温度変化が激しい時期です。適正な温度管理により高品質な花きの生産に努めましょう。 土壌診断に基づいた施肥設計で、バランスの良い土づくりに努めましょう。 ──────────────────────────────────────────── ☆夏秋ギク 1 生育状況 4月定植の生育はおおむね順調である。一部で白さび病の発生が見られるほかは、目立った病 害虫の発生は見られない。 表1 定植月日 ─────────────────────────────────── 場所 年次 品種 定植月日 栽植本数 仕立て方法 ─────────────────────────────────── 新郷村 本年 精の一世 4月21日 4,030本/a 無摘心 前年 精の一世 4月18日 4,030本/a 無摘心 平年 精の一世 4月17日 3,683本/a 無摘心 平川市 本年 岩の白扇 4月25日 1,160本/a 3本仕立て 前年 岩の白扇 4月30日 1,600本/a 2本仕立て ─────────────────────────────────── (注)新郷村の平年値:平成26~28年の平均値 平川市の平年値:平成28年から仕立て方法の変更によりなし 2 今後の作業 (1)芽かき わき芽は、頂芽の花芽ができて5~7日経過すると伸びてくるので、小さいうちにかき取る。 (2)ビーナイン処理(施設栽培のみ) 茎の伸びやすい品種では、ビーナイン顆粒水溶剤等を散布し、ボリュームの向上に努める。 (3)病害虫防除 白さび病やアブラムシ類、アザミウマ類、ハモグリバエ類が多発する時期なので、過湿や多 肥を避け、早期発見・早期防除に努める。 ☆秋ギク 1 今後の作業 (1)苗の養成 採穂に当たっては、太さが揃い充実したものを選択し、長さ5cm程度に調整して、2cm ×2cm程度の間隔でさし芽を行う。 (2)定植床の準備 ア 10月出荷の作型は、6月上旬~下旬に定植できるように、計画的に作業を進める。 イ 土壌pHの矯正及び基肥の施用は定植2週間前までに行い、土に十分なじませておく。 ウ 初期の水分不足は、生育の遅れを招くので、定植の数日前に十分かん水しておく。 (3)定植 ア 苗は、1~2cm程度発根したものを定植する。 イ 定植した後に、軽くかん水して活着を促進する。 (4)定植後の温度管理 日中は25℃以上にならないように管理する。 ☆トルコギキョウ 1 生育状況 春定植栽培の生育は順調に経過しており、病害虫の発生も見られていない。 表2 定植月日 ────────────────────────────────── 場所 年次 品種 は種日 定植月日 栽植本数 ────────────────────────────────── 青森市 本年 はるか 2月2日 4月13日 3,333本/a 前年 はるか 1月28日 4月1日 3,333本/a 一昨年 はるか 2月3日 4月11日 3,333本/a 田舎館村 本年 セレブピンク 2月20日 4月8日 2,780本/a 前年 セレブピンク 2月27日 4月26日 2,800本/a 平年 セレブピンク 2月19日 4月21日 2,741本/a ────────────────────────────────── (注)青森市の平年値:平成27年から品種の変更によりなし 田舎館村の平年値:平成25~28年の平均値 2 今後の作業 (1)定植 ア 老化苗は生育が劣るので、展開葉4枚までの苗を定植する。 イ 植え付けは深植えとせず、また、株元を強く押さえないようにする。植え付け後は、土と 苗をなじませる程度に軽くかん水する。 ウ 9~10月出荷の作型は6月下旬までに定植する。 (2)かん水 発らいまでは乾燥させないように適宜かん水する。 (3)温度管理 気温が25℃以上になると、生育の停滞やロゼットの要因となるので、換気等による温度管理 を徹底する。 (4)追肥 生育の状況を見ながら、草丈15~20cmくらいまでに、液肥を中心に追肥を行う。 (5)病害虫防除 立枯性病害は、多肥や過湿の条件で発生しやすいので、施肥、換気、かん水などの管理を適 正に行うとともに、発生した株は抜き取り処分を徹底する。 ☆土づくり 施設栽培のほ場では、肥料成分の過剰蓄積が見られるため、ほ場の準備に当たっては、土壌診断 に基づき適正な施肥を行う。 花き生産指導情報第3号は平成29年6月20日発行の予定です。 ──────────────────────────────────────────── ◎決め手は土づくり! 日本一健康な土づくり運動展開中! ──────────────────────────────────────────── ◎農薬は適正に使用しましょう。 1 農薬の飛散を防止する! 2 農薬は使い切り、河川等へ絶対捨てない! 3 農薬を使用する場合には、必ず最新の農薬登録内容を確認! 農薬情報(http://www.maff.go.jp/j/nouyaku/n_info/) 農薬登録情報検索システム(http://www.acis.famic.go.jp/search/vtllp301.jsp) ──────────────────────────────────────────── ◎春の農作業安全運動を展開中です(4月1日~5月31日) 例年、4~5月は、農作業事故が多くなる時期となっています。 1 70歳以上の方による農作業事故が増加しています。農作業は焦らず、急がず、慎重に! 2 機械操作や高所作業等においては、ヘルメットを着用しましょう! 3 万一の事故に備えて、労災保険や農機具共済等に加入しましょう! ────────────────────────────────────────────
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