花き生産情報第5号(平成29年8月18日)

花き生産情報第5号 

                          平成29年8月18日発表
                          青森県「攻めの農林水産業」推進本部 
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 気象情報に留意し、ハウス内の温湿度管理を徹底しましょう。
 切り花の品質保持のため、収穫は朝夕の涼しい時間帯に行いましょう。
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☆夏秋ギク 

1 生育状況 
  7月の高温の影響で、開花はやや遅れている。
  病害虫は、ヤガ類、アブラムシ類、アザミウマ類、ハダニ類が散見される。


表1 収穫物調査
場 所 年 次 品 種 定植月日(月日) 切花長(cm) 切花重(g) 採花本数(本/a) 収穫盛期 (月日)
平川市 本 年 岩の白扇 4月25日 78.8 58.6 2,790 8月11日
平川市 前 年 岩の白扇 4月30日 103.4 75.9 2,880 8月7日
平川市 一昨年 岩の白扇 5月2日 98.1 70.1 2,496 8月3日

(注)平川市の平年値:平成28年から仕立て方法の変更によりなし
   仕立て本数:本年は3本仕立て、前年は2本仕立て、一昨年は無摘心 

2 今後の作業
(1)病害虫の防除
   病害虫防除は、白さび病の予防防除を定期的に行うとともに、ヤガ類やアザミウ
  マ類等害虫の早期発見・早期防除に努める。
(2)親株の確保
   収穫が終わった株を翌年の親株にする場合は、病害虫の発生株や生育の劣る株を
  抜き取り、健全なものを残す。
(3)親株の管理
   親株は地際から約10cmの高さで刈り込み、直ちに追肥し、土寄せする。追肥量は、
  アール当たり窒素成分で0.2~0.3kgを目安とする。


☆秋ギク 

1 生育状況 
  生育は順調である。
  病害虫は、ヤガ類の食害が散見される。

表2 生育調査(8月10日現在)
場 所 年 次 品 種 定植月日 (月日) 草 丈 (cm) 葉 数(枚)  備 考
八戸市 本 年 神馬2号 7月18日 31.9 17.4 無摘心
八戸市 前 年 神馬2号 7月19日 33 19.6 無摘心
五所川原市 本 年 神馬 7月3日 42.1 23.3 2本仕立て
五所川原市 前 年 神馬 7月4日 38.9 20.7 3本仕立て
五所川原市 平 年 神馬 7月6日 33.8 17.9 4本仕立て

(注)八戸市の平年値:平成28年から調査場所の変更によりなし
   五所川原市の平年値:平成22~28年の平均値

2 今後の作業 
(1)芽かき
   わき芽は、小さいうちにかき取る。
(2)ビーナイン処理(施設栽培のみ)
   花首の伸びやすい品種は、発らい期から摘らい期にビーナイン顆粒水溶剤等を散
  布する。
(3)病害虫の防除
   病害虫防除は、白さび病の予防防除を定期的に行うとともに、アザミウマ類等害
  虫の早期発見・早期防除に努める。


☆トルコギキョウ 

1 生育状況 
  お盆向けの作型では、7月の高温の影響で、開花がやや早まった。
  病害虫は、ヤガ類やアザミウマ類による被害が散見される。

 表3  収穫物調査
場 所 年 次 品 種 定植月日 (月日) 切花長 (cm) 切花重 (g) 節 数 (節) 収穫盛期 (月日)
青森市 本 年 はるか 4月13日 67.1 64.8 14 8月3日
青森市 前 年 はるか 4月1日 71.6 78.9 13 8月7日
青森市 一昨年 はるか 4月11日 61.8 49 14 8月7日
田舎館村 本 年 セレブピンク 4月8日 80.1 149.9 12 8月4日
平年差・比 早13日 108% 117% 85% 早3日
田舎館村 前 年 セレブピンク 4月26日 74.9 126.1 13.2 8月9日
田舎館村 平 年 セレブピンク 4月21日 74.4 128.2 14 8月7日

(注)青森市の平年値:平成27年から品種の変更によりなし
田舎館村の平年値:平成25~28年の平均値

2 今後の作業
(1)かん水
 発らいまでは十分にかん水し、発らい後はしおれない程度にかん水を減らし軟弱
 徒長を防ぐ。
(2)温度湿管理
 気象情報に留意し、ハウス内が高温・過湿にならないように換気するほか、循環
 扇、寒冷紗等を活用し、温湿度管理を徹底する。
(3)側枝等の整理
 不要な側枝を早めに摘み取る。また、1番花も早めに除去し、上位節から発生す
 る分枝の伸長を促す。
(4)病害虫防除
 ヤガ類やアザミウマ類の発生に注意し、早期防除を徹底する。
(5)収穫
 朝夕の涼しい時間帯に収穫し、速やかに鮮度保持処理を行う。

次回の「花き生産指導情報第6号」はは平成29年9月20日発行の予定です。

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◎決め手は土づくり! 日本一健康な土づくり運動展開中!
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◎農薬は適正に使用しましょう。
1 農薬の飛散を防止する!
2 農薬は使い切り、河川等へ絶対捨てない!
3 農薬を使用する場合には、必ず最新の農薬登録内容を確認!
【農薬情報】(http://www.maff.go.jp/j/nouyaku/n_info/)
【農薬登録情報提供システム】(https://pesticide.maff.go.jp/)

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◎農作業中は熱中症に気をつけましょう。
1 日中の暑い時間帯は作業を避けるとともに休憩をこまめに取る!
2 通気性の良い作業着や帽子を着用し、汗で失われる水分や塩分を十分に補給する!
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花き生産情報第5号.pdf (297KB)
花き生産情報第5号【要約版】.pdf (276KB)

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