花き生産情報第5号(平成30年8月20日)

花き生産情報第5号
                    平成30年8月20日発表
                    青森県「攻めの農林水産業」推進本部
────────────────────────────────────────
 気象情報に留意し、ハウス内の適正な温湿度管理を徹底しましょう。
 切り花の品質保持のため、収穫は涼しい時間帯に行いましょう。
────────────────────────────────────────
☆夏秋ギク
1 生育状況
  7月の高温の影響で、開花時期はやや遅れている。
  病害虫は、アザミウマ類、ハダニ類が散見される。
表1 収穫物調査
────────────────────────────────────────
 場所   年次  品種  定植月日  切花長  切花重  採花本数  収穫盛期
              (月日)   (cm)   (g)   (本/a)  (月日)
────────────────────────────────────────
五所川原市 本年 岩の白扇 4月6日  115.2   83.1   4,147   8月5日
────────────────────────────────────────
(注)五所川原市の平年値:本年から場所の変更によりなし
   五所川原市の栽植本数等:4,400本/a、2本仕立て
2 今後の作業
(1)病害虫防除
   白さび病の予防とともに、アザミウマ類、ヤガ類等の発生に注意し、早期防除に
  努める。
(2)親株の確保
   収穫が終わった株を翌年の親株にする場合は、病害虫の発生株や生育の劣る株を
  抜き取り、健全なものを残す。
(3)親株の管理
   親株は地際から約10cmの高さで刈り込み、直ちに追肥し、土寄せする。追肥量は、
  アール当たり窒素成分で0.2~0.3kgを目安とする。
☆秋ギク
1 生育状況
  生育はおおむね順調である。
  病害虫は、ハダニ類、アブラムシ類の被害が散見される。
表2 生育調査(8月10日現在)
────────────────────────────────────────
 場所    年次   品種   定植月日  草丈   葉数   備考
                (月日)  (cm)  (枚)
────────────────────────────────────────
八戸市    本年   神馬2号 7月17日  25.3   17.2   無摘心
       前年   神馬2号 7月18日  31.9   17.4   無摘心
       一昨年  神馬2号 7月19日  33.0   19.6   無摘心
五所川原市  本年   神馬   7月4日  47.0   22.6   2本仕立て
       前年   神馬   7月3日  42.1   23.3   2本仕立て
       平年   神馬   7月6日  34.9   18.6   2本仕立て
────────────────────────────────────────
(注)八戸市の平年値:平成28年から調査場所の変更によりなし
   五所川原市の平年値:平成22~29年の平均値
2 今後の作業
(1)芽かき
   わき芽は、小さいうちにかき取る。
(2)ビーナイン処理(施設栽培のみ)
   花首の伸びやすい品種は、ビーナイン顆粒水溶剤等を発らい期に散布する。効果
  が不十分な場合には摘らい期に2回目の散布を行う。
(3)病害虫防除
   夏秋ギクに準ずる。
☆トルコギキョウ
1 生育状況
  お盆向けの作型では、開花時期はほぼ平年並みとなったが、一部でブラスチングや
 茎折れの発生が見られる。
  病害虫は、オオタバコガの食害やアザミウマ類の被害が散見される。
表3 収穫物調査
────────────────────────────────────────
 場所  年次  品種   定植月日  切花長  切花重  節数   収穫盛期
              (月日)   (cm)  (g)  (節)   (月日)
────────────────────────────────────────
青森市  本年  はるか  4月11日  66.6   57.8   16.4   8月5日
     前年  はるか  4月13日  67.1   64.8   13.7   8月3日
     平年  はるか  4月8日  66.8   64.1   13.8   8月6日
田舎館村 本年  セレブピンク 4月26日  81.6   145.3   10.6   8月10日
     前年  セレブピンク 4月8日  80.1   149.9   11.9   8月4日
     平年  セレブピンク 4月18日  75.5   132.5   13.6   8月6日
────────────────────────────────────────
(注)青森市の平年値:平成27~29年の平均値
   田舎館村の平年値:平成25~29年の平均値
2 今後の作業
(1)かん水
   発らいまでは適宜かん水し、発らい後はしおれない程度にかん水を減らし軟弱徒
  長を防ぐ。
(2)温度湿管理
   ハウス内が高温・過湿にならないように換気するほか、循環扇等を活用し、適正
  な温湿度管理に努める。
(3)側枝等の整理
   不要な側枝を早めに摘み取る。また、1番花も早めに除去し、上位節から発生す
  る分枝の伸長を促す。
(4)病害虫防除
   アザミウマ類やヤガ類の発生に注意し、早期防除に努める。
(5)収穫
   涼しい時間帯に収穫し、速やかに鮮度保持剤による前処理を行う。
 次回の「花き生産情報第6号」は平成30年9月20日発行の予定です。
────────────────────────────────────────
◎決め手は土づくり! 日本一健康な土づくり運動展開中!
────────────────────────────────────────
◎農薬は適正に使用しましょう。
1 農薬の飛散を防止する。
2 農薬は使い切り、河川等へ絶対捨てない。
3 農薬を使用する場合には、必ず最新の農薬登録内容を確認。
【農薬情報】(http://www.maff.go.jp/j/nouyaku/n_info/
【農薬登録情報提供システム】(https://pesticide.maff.go.jp/
────────────────────────────────────────
◎農作業中は熱中症に気をつけましょう。
1 日中の暑い時間帯は作業を避けるとともに休憩をこまめに取る。
2 通気性の良い作業着や帽子を着用し、汗で失われる水分や塩分を十分に補給する。
────────────────────────────────────────
◎農業保険(農業共済及び収入保険)への加入について~
1 農業共済
  「農業共済」は、自然災害等により農作物・家畜・園芸施設に損害が生じた場
 合に共済金が支払われる制度です。
2 農業経営収入保険
  平成31年から新たに始まる「農業経営収入保険」は、農業者が自ら生産した農
 産物の販売収入全体を対象とし、自然災害に加え、価格低下などにより収入が一
 定割合以上減少した場合に補填金が支払われる制度です。
 加入には、青色申告が条件となっており、平成31年分の申請は、30年10月から
 11月となっています。
  ※詳しくは、地域の農業共済組合にお問い合わせください。
────────────────────────────────────────

花き生産情報第5号_本文
花き生産情報第5号_要約版

この記事に関するご意見・ご質問はこちらまで

facebookでシェア Xでシェア