稲作生産情報第5号(平成30年7月4日発行)

稲作生産情報第5号(要約)

平成30年7月4日

青森県「攻めの農林水産業」推進本部

 

適切な水管理で幼穂の保温と根の老化防止に努めよう! 
適正追肥で食味・品質にブレのないお米を生産しよう! 

 

1 生育状況と生育の見通し
 水稲の県生育観測ほ(合計21か所)における6月29日現在の調査結果では、平年と比較して「つがるロマン」は草丈が短く、茎数が少なく、葉数がやや少なかった。「まっしぐら」は草丈が短く、茎数はほぼ平年並、葉数がやや少なかった。
 葉数からみた生育進度は、「つがるロマン」、「まっしぐら」が1~2日程度遅れている。
 今後、気温が平年並に推移した場合、県内の幼穂形成期は「つがるロマン」が7月13~17日頃、「まっしぐら」が7月10~21日頃。出穂期は「つがるロマン」が8月5~10日頃、「まっしぐら」が8月5~16日頃と予想される。

 

2 水管理
 中干しは幼穂形成期までには終える。中干し中に低温が続くことが予想される場合は直ちに入水し、水深5~6㎝程度で稲を保温する。
 充実した花粉の数を増加させるため、幼穂形成期から10日間は、気温の高低に関係なく水深10㎝程度の「幼穂形成期深水かんがい」を行う。
 穂ばらみ期は低温に最も弱い時期なので、「幼穂形成期深水かんがい」終了後に平均気温20℃以下、最低気温17℃以下の低温が予想される場合は、15~20㎝程度の深水管理を徹底し、幼穂を保温する。
 高温が続く場合は、4㎝程度の水深にして、時々水の入換えを行い、根の老化防止に努める。

 

3 追 肥
 幼穂形成期(主茎の幼穂長2㎜)を確認し、葉色の低下を確認して、稲の生育に合わせて無理のない追肥を行う。
 幼穂形成期の葉色が濃い場合は、減数分裂期(幼穂形成期後10日)までに葉色の低下を確認してから追肥する。減数分裂期を過ぎてからの追肥は、食味の低下を招くので行わない。

 

4 病害虫防除
 斑点米カメムシ類の発生密度を抑制するため、7月中旬までに畦畔や水田周辺の雑草地などの草刈りを地域ぐるみで行う。
 補植用の苗は葉いもちの発生源となるので速やかに処分する。

 

※薬剤散布上の注意
 農薬を散布する場合は、薬剤の使用時期、使用量、使用回数を遵守するとともに、近隣の農作物に飛散しないようにする。
 また、飼料用米等は、使用できる農薬の種類や使用時期等を指導機関や契約先に確認し、ドリフト対策を徹底する。

 

稲作生産情報H30第5号(本文)

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