令和4年 稲作生産情報第5号(令和4年7月5日発行)

稲作生産情報第5号(要約)

令和4年7月5日
青森県「攻めの農林水産業」推進本部

○適切な水管理で幼穂の保温と根の老化防止に努めよう! 
○適正追肥で食味・品質にブレのないお米を生産しよう!

 

1 生育状況と生育の見通し

 水稲の県生育観測ほにおける6月30日現在の調査結果では、平年と比較して、「つがるロマン」は、草丈がやや長く、茎数が並、「まっしぐら」は、草丈がやや長め、茎数がやや少なかった。
 葉数からみた生育進度は、平年より「つがるロマン」が2日程度、「まっしぐら」が3日程度進んでいる。
 今後、気温が平年並に推移した場合、幼穂形成期(主茎の幼穂長2㎜)は、「まっしぐら」は津軽地域が7月6~17日頃、県南地域が7月8~22日頃、「つがるロマン」は津軽地域が7月8日頃から、県南地域が7月10日頃からと予想される。
 出穂期は、「まっしぐら」は津軽地域が8月1~12日頃、県南地域が8月3~18日頃、「つがるロマン」は津軽地域が8月3日頃から、県南地域が8月5日頃からと予想される。

 

2 水管理
 中干しは幼穂形成期までには終える。中干し中に低温が続くことが予想される場合は直ちに入水し、水深5~6㎝程度で稲を保温する。
 充実した花粉の数を増加させるため、幼穂形成期から10日間は、気温の高低に関係なく水深10㎝程度の「幼穂形成期深水かんがい」を行う。
 穂ばらみ期(おおむね出穂前15~7日頃)は低温に最も弱い時期なので、「幼穂形成期深水かんがい」終了後に平均気温20℃以下、最低気温17℃以下の低温が予想される場合は、15~20㎝程度の深水管理を徹底し、幼穂を保温する。
 高温が続く場合は、4㎝程度の水深にして、時々水の入換えを行い、根の老化防止に努める。
 地耐力が低いほ場や中干しができなかったほ場では、葉耳間長4cm(おおむね出穂7日前)から出穂期までの期間に落水し、地固めを行う。なお、葉耳間長4cmから出穂期までの時期に低温(平均気温20℃以下、最低気温17℃以下)が予想されるときには深水管理とする。

 

3 追 肥
 幼穂形成期を確認し、葉色の低下を確認して、稲の生育に合わせて無理のない追肥を行う。
 幼穂形成期の葉色が濃い場合は、減数分裂期(幼穂形成期後10日)までに葉色の低下を確認してから追肥する。減数分裂期を過ぎてからの追肥は、食味の低下を招くので行
わない。

 

4 病害虫防除

 斑点米カメムシ類の発生密度を抑制するため、7月中旬までに水田周辺の雑草地などの草刈りを地域ぐるみで行う。また、畦畔(けいはん)の草刈りについては、水稲の出穂7日前までに終える。
 補植用の苗は葉いもちの発生源となるので速やかに処分する。

 

※薬剤散布上の注意
 農薬を散布する場合は、薬剤の使用時期、使用量、使用回数を遵守するとともに、近隣の農作物に飛散しないようにする。
 また、飼料用米等は、使用できる農薬の種類や使用時期等を指導機関や契約先に確認し、ドリフト対策を徹底する。

 

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